富山駅の照明計画をはじめ、世界各地で照明計画を手がけておられるぼんぼり光環境計画の角館まさひでさんの、講演会と、富山駅の照明の見学会に参加してきました。
角館まさひでさんがてがけられた照明は、石川県では、本屋の「明文堂・金沢ビーンズ」になります。無機質な蛍光灯トラフが、秩序をつくりながら、軽快に天井に直付けされ、なんとも大胆ですが、その大胆さが、楽しい雰囲気に変化しており、わたし自身、とても好きな光環境です。
講演会をきいたなかで感じたことは、角館さんは照明デザイナーですが、あかりという概念にとらわれずに、街に対しての解決法を見出しており、手段として照明をつかっているにすぎないんだなと思いました。世の中を楽しく、居心地よいいものにしていきたいという思いが、あふれ出ている人なんだと感じました。
パンフレットでも親しみやすい雰囲気がつたわってきました。
横浜の元町仲通は、道に対してではなく、街区を作っている建物に合わせて照明を配置することにより、街におもしろさが出てきて、テナントが以前の何倍にも増え、にぎわいが増したとのことです。
見学会では、富山駅の照明計画について説明してもらいました。
富山駅のバス乗り場のシェルターの柱は、もともと白色だったそうですが、途中で富山をイメージして暗めの深緑色になってしまい、そのおかげで反射率が落ち、柱に対して照明をたくさん設置してたものが効果を最大限に発揮できずに、少し暗く感じるものになってしまったそうです。はじめから白い柱でないことがわかっていれば、もう少し違う照明計画になっていたのかもしれません。
光の当たるものの反射率の違いでこれほどまで雰囲気が変わることを深く感じることできました。また、シェルターについている照明は小さく、直径50mmというかわいいものなので、ぜひ見てもらいたいです。
富山駅の改札近くの床は、青や緑の光できらきらしています。
海側見た場合と山側から見た場合で、青と緑の割合が変えられていました。
光は、ひとの気配を感じさせることのできる、重要な役割をもっていることを、たくさん教えてもらった講演会・見学会でした。手がけられているプロジェクトも、膨大で、私の普段の仕事の何十倍もされているのかと思うと、尊敬の思いでいっぱいになりました。
今更ですが、ありがとうございます。
その後、各地で「あかり」からの景観整備の試みを行っています。
コメント頂きありがとうございます!そして見つけてくださりありがとうございます。とても心に残る見学会、ありがとうございます。いい景観が増えること、私も嬉しいです。